年相応の物忘れとは?
「 年相応の物忘れ」って何だかわかりますか?一般的にはその名の通り、年齢に応じた物忘れと言われていますが、実際にはそれ以上のものが含まれています。
今回はそんなお話です。
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『認知症はありません、年相応の物忘れ程度はありますが』と良く聞くフレーズです。
相談員をしていると、新規利用の依頼があった際によく聞きます。お約束のフレーズと行っても良いでしょう。
一般的には「ああ、そうか。認知症はないんだ。」と受け取ります。
しかし、少し考えればわかる事ですが、認知症が無いから年齢だけ重ねた常人であるとは言えないのです。
年齢を重ねるという事は、それなりに身体能力が低下し、性格も若い頃とは変わっていきます。慎重になったり、我慢が出来なくなったり、わがままになったり、年齢を重ねると言う事はそういう事も含まれるのです。
『年相応の物忘れ』とは、物忘れについての情報だけです。個人差はありますが、年齢分だけ慎重になっていますし、我慢が出来なくなっていますし、わがままになっているのです。全てが含まれて『年相応の物忘れ』なのです。
介護するにあたり難しいのは認知症の周辺症状だけではありません。
『年相応の物忘れ』の裏に隠れている、ADLの低下も十二分に難しいのです。
認知症が無くても、身体能力の低下は誰にでも訪れます。身体能力は低下しているのに、認知症は無いもんだから、認知症の人と変わらないくらい自分を過信してしまう事もしばしば。
老齢になり、自分の身体能力を客観的に把握している人など神以外に存在しないのではないでしょうか。
私が80歳になり、歩行が不安定になっても一人で歩くでしょうし、施設を利用した際にはナースコールを押すのをためらって一人でトイレに行くでしょう。足元にセンサーがあれば跨いで行くでしょう。もしも、自分の身体能力を客観的に理解していたとしても、だからといって誰かに介護してもらいたいかと言えばそれは違います。
出来ない事を知っていても「自分ひとりでやりたいし、やれるだろう」と思っています。転倒してしまったらその時に考えよう。そうなったら誰かに迷惑をかけるだろうけど、そうならない可能性にかけよう。という精神です。
<おわりに>
まぁ、今日ちょっと理不尽な対応を強いられたので、ちょっとそれに関係する記事を書いてみた次第です。『年相応の物忘れ』程怖いものはありません。
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