相談員日誌

けんでぃーびすたの相談員ブログ

介護福祉士の今後

 これまで介護福祉士という資格は介護の仕事に携わる人間であれば、取得していて当たり前と言われるレベルの資格でした。今日はその介護福祉士という資格の定義が揺らぐお話を紹介します。

 

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簡潔に言えば、前年度までの介護福祉士の受験資格は「介護施設等で3年の経験」があれば自動的に得る事が出来ました。それが今年度からは、十数万円の費用を支払い百数十時間の研修(所持資格によります)を受けなければ受験する事すらかなわなくなったという事です。

 

この戦略は介護福祉士という資格の品質の向上を狙ったものです。介護福祉士の質を上げて、これまで以上に良い介護を提供できる様にし、顧客満足度を上げて、介護職自体の評判も上がって、介護士を目指す人を増やそうと思っているのです。

 

が、その前に受験者が減ってはお話になりません。まずはこれまで以上にたくさん勉強した質の良い介護福祉士がいっぱい誕生しなければ話が前に進みません。介護福祉士のハードルが無駄に上がっただけと捉えられているのでしょう。私もそう思います。

これでは介護士を目指す人が逆に減ってしまうのでは無いでしょうか。

 

もちろん、介護福祉士の地位向上は長い目で見れば必要だと考えます。これは理解出来ます。しかし、長い目だけでは物事は解決できません。直近で介護士が尋常では無いくらい不足している現実があるのです。短い目も必要だと思いませんか?

それが外国人の雇用だとか言われれば私は納得しません。一時しのぎの案と良い解決策とをごっちゃにして欲しくは無いのです。

 

まず給料上げる事でしょう。低いレベルの介護に税金をかけたく無い気持ちは分かります。ただ、とっかかりは重要です。何よりもまず給料を上げてから、たくさんの介護士を集めてから、それから質の向上を目指すべきでは無いでしょうか?

 

目の前の大きな壁の前に小細工を施しても何の効力もありません。物事の根底をもっと考えるべきです。国は介護とボランティアを一緒にしていないでしょうか?国の老議員の方々は介護は家で女性がやるものと未だに思っているのではありませんか?

 

私は介護戦略に関して国の政策が空回りしている様に思えて仕方がありません。給料を上げる事から逃げていてはいつまでたっても介護士不足が解消される事は無いでしょう。どこに税金を使うのか、しっかり考えていただきたいと思います。

 

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