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けんでぃーびすたの相談員ブログ

介護職の転職事情

 介護職はフットワークが軽い事で有名です。他業種とは一線を画すると言っても過言ではありません。そんな介護職が転職を意識する時はどんな時なのか、今回はそんなお話です。 

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転職は人生の分岐点であり、その決断を下すまでには様々な葛藤があります。しかし、介護職にその理論は当てはまりません。介護職にとって転職は人生の分岐点とは言えないのです。なぜなら介護職は同業種で転職してなんぼだからです。なぜそんな風潮があるのか。それは、これからお話するような事情があるからなんです。

 

1.介護業界では同じ職場に長く勤めるという事はデメリットになる

一般的には一つの会社に長く勤める事が正義であると言われています(多少語弊がありますが)。しかし、介護職に関しては長く同じ施設に勤める事は悪ではありませんが、正義でもありません。

 

同じ施設に長くいると言う事は、言い換えると同じ利用者の対応を繰り返すという事です。基本的に介護職は経験値を重要視します。様々な事例、様々なパターンに対応できる順応性が大切と言われています。

 

同じ施設に長く勤めるという事は、同じ利用者の決まったパターンにしか対応出来ない事を意味します。

 

もちろん、特養や有料料人ホームであれば利用者が逝去した後には、新しい利用者が入所する事でしょう。ショートステイやデイサービスであれば、日によって別の利用者に入れ替わる事もあるでしょう。しかし、それはローテーションしているに過ぎないのです。長い目で見れば結局は同じ利用者の対応をしている事になります。そのローテーションが長いか短いかそれだけの違いです。

 

同じ利用者と長く関わる事によるメリットも多々あります。例えば、利用者、その家族との信頼関係が深まる事や、長く関わるから見えてくる利用者のニーズ等…。しかし、本来これらの事は長く関わらなくても実施していかなければならない事柄と言えます。

 

介護の仕事とは、例え短い関わりであっても、家族との信頼関係を構築する必要があります。その人の本当に望むニーズも早く収集しなければ、その方の余命は何十年もありません。私達にも利用者にものんびりしている時間などありません。

 

2.転職先が豊富

介護業界は辞めたいと思った時が辞め時と言われているくらい、出入りが激しい業界です。3日で辞める人も数多くいます。無理して我慢してまで同じ職場で働かなくても、次があるのです。求人が溢れているのです。我慢する必要なんてナッシング。嬉しいような悲しいような状況ですよね。こんな状況が私の知る限り10年以上続いています。

 

新聞の折り込み広告等、毎週介護職の求人募集でいっぱいです。選びたい放題というわけです。給料なんてどこも似たり寄ったり。とにかく自分の理想とマッチングするまで転職を繰り返すような人も少なくありません。

 

施設から望まれる介護職像

この様な事から、介護業界には転職してなんぼという現象が起こっています。転職が人生の分かれ道なんて発想は微塵もありません。

ところで、施設側から望まれるような介護職というのはどの様な人物だと思いますか?

 

これは私の独断も含まれますが、まず最低2つ以上の施設を経験している事。加えるならどちらも3年以上の経験であれば尚良しです。

ただ、これは単純に転職回数が多ければ良いわけではありません。それぞれの施設で、それぞれの介護理念に合わせて介護をやってこれていたかが大切です。自分の独自性で突っ走るような自己中心的な人間ではなく、チームワークを大切に働く事が出来る事が必要です。

 

また、経験は1つの施設のみ、その1つの施設に10年勤めたという様な方はちょっと曲者です。介護を始めてからその施設しか経験がなく、そこに長く勤めるという事は、その施設の介護がその人の全てを構築していると言えます。そこの施設のやり方しか知らないのです。井の中の蛙状態ですね。中途半端な自信や過信は大きな事故に繋がります。

 

 まとめ

 これらの事から、介護職のフットワークの軽さがお分かりになられたでしょうか。介護職に怖いものはありません。嫌な事があったら辞めてしまえば良いのです。別の施設に行けばよいのです。自分にフィットした職場を求めて彷徨うのもまた一興と言えます。色々な施設を回って、最終的に元の職場が良かったと思えば戻れば良いのです。出戻り者の窓口が広いのも介護業界の特徴です。

 

多少オーバーには書いていますが、これが介護業界における転職の実情なのです。

 

※反対に他業種への転職はかなり難しかったりします。

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