嫌われるショートステイ
ショートステイとは基本的に、短期間泊まる宿泊を伴う介護サービスを提供する施設です。そんなショートステイは様々な意味でまさしく忌み嫌われる存在となっています。
今回はそんなショートステイのお話です。
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ショートステイが嫌われている理由はいくつかありますが…今回はオーソドックスな理由を…
利用者の同意が得られていない
本来大前提であるはずのサービス利用の本人同意が、認知症を理由に得られていません。逆に、認知症者が自宅以外の場所で泊まる事に同意する理由が見つかりません。
また認知症でなければ、それこそ自宅以外の場所で泊まる理由がありません。
あくまで本人目線での話ですが、楽しい旅行でもないのに自宅以外の知らない場所で寝泊まりしたいですか?そんなわけありませんよね。
あくまでショートステイは利用者本人が楽しむ所ではなく、利用者家族の介護負担の軽減の為存在しています。
家族からすれば、就労していて、自宅を訪問出来ない場合や、同居していても毎日の介護に疲弊しているパターンは多く、居宅サービスだけでけでは限界な場合は少なくありません。
家族にとってはショートステイのようなサービスは必要だと思います。ただ、利用者にとっては全く無用の長物。
『一度利用してみて。案外楽しいかも。』みたいな文言でお誘いするケアマネさんがいますが、正直楽しいわけがない。
やる事もない→知っている人もいない→つまらない→家に帰りたい→帰宅願望MAX
この流れが非常に多く、非常にオーソドックス。
確かに、自宅にこもりがちになり、他者とのコミュニケーションや刺激が少なくなっている高齢者は多いでしょう。しかし、それはデイサービスの様な日帰りサービスでも解消出来るのです。利用者も日帰りだから嫌々でも通うのです。
完全に家族のニーズと利用者のニーズがかけ離れているのがショートステイというサービスなのです。
『私の同意を得ずに勝手にこんなところに連れてきて!!娘に電話して!!』
こちら帰宅願望のランキング一位のセリフとなっています。
家族への怒りを、職員に向け発散されます。だっていう人が職員しかいないから。家族がそこにいないから。
あたかも職員が監禁しているかのような、職員が悪者だと言わんばかりのセリフは日常茶飯事。
これは言葉の暴力と言うのでしょう。ただ利用者の立場になって考えてみれば至極当然ではあるんですよね。
気が付いたら知らん場所で、外にも出られず、家にも帰れず、特に何もする事が無い。そんな場所ありますか?
病院なら治療をする場所。デイならレクをする場所。老健ならリハビリをする場所、ショートは泊まる場所。
この説明、かなり大まかなものですが、的は得ているでしょう。泊まる事に特化しているサービスですから、退屈なんですよね。人員配置も少ないですし。いざ不穏が連鎖したら収拾がつかない。
ショートはショートで頑張っていますが、利用者のニーズに応えられているかと言えばどうでしょう。全くもって応えられていません。職員は妥協の精神です。
職員は怪我せずに帰ってもらう事だけを念頭に働いています。それが精一杯です…。
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