相談員日誌

けんでぃーびすたの相談員ブログ

介護士月給手取り30万円の壁

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虐待のお話から。ニュースで介護士の虐待について報道されると、まず介護士が責められます。当然です。1番悪いのは直接関わった介護士と考えられます。

次に、虐待を受けた側の要介護者について報道されます。認知症による周辺症状があり介護が困難である等。

最後に、介護士の処遇が報道されます。どの様な介護現場でどの様な勤務をしていたか。月給は幾らか、休みはどれだけあるのか等。


トータルしてコメンテーターが「介護士の処遇改善が望まれる」みたいな事を言います。


私の同僚が「月給手取り30万円あれば虐待は無くなる」と言い切りました。目から鱗でした。介護士は薄給と激務の中、より良い介護を行おうと努力しています。でも、まぁ無理なんです。環境が改善されなければ、決して良くはならないのです。


薄給か激務か、どちらかでも改善されればその分心に余裕が生まれるというものです。介護の仕事をしている人達は、基本的に優しい人が多いのです。給料が上がれば意識も高く持てます。我慢のやり甲斐もあるというものです。

介護士は非常に打たれ弱い。それは、介護士として自分に誇りが持てないからです。「誰でもやれる」「3kの仕事」「絶対やりたく無い」等、マイナスイメージが先行し介護職の人気は下がる一方です。

それに加え、給料が他職種から比べて低い事や、実際に激務をこなしていると、自信など持てるはずもありません。


もちろん、私は手取り30万円だけで虐待が本当に無くなるとは思っていません。虐待に至った経緯、背景を探ると不適切な介護が見え隠れする事はよく知られています。そこの改善を行わなければ根本的な解決にはなりませんからね。でも、虐待の絶対数の低下には繋がると言えます。


しかし、それがいつになるのか。もし手取り30万円が実現した時、今度は私が要介護者なっているかもしれません。


 

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