相談員日誌

けんでぃーびすたの相談員ブログ

終末期介護について

ターミナルケアやグリーフケアは事情にデリケートなモノです。家族はもちろん、対応する職員にとっても大きな精神的ストレスを抱える事は必至です。これからのスタンダートとなり得る終末期介護について少し書いてみます。

 

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一般的に終末期=ターミナルと言いますが、厳密には定義されていない様です。

終末期という概念や言葉については、日本の法律[1]、国際連合で採択された条約[2]、厚生労働省[3]、世界保健機関[4]、医学学会[5][6]などのいずれも、公的に明確な定義はしていない。
公的で明確な定義がないので、終末期の意味は論者によって異なる。一般的には老衰・病気・障害の進行により死に至ることを回避するいかなる方法もなく[7][8]、予想される余命が3か月以内程度の意味で表現されている。事故・災害・急性の病気により突然死した場合や、急性期の病気で何時間・何日間程度で死に至った場合は、死亡日以前に余命3か月などと予想される状況ではないので、死亡日から逆算して3か月以内を終末期とは表現しない。前記のように終末期は誰にでも死亡する以前に必ず発生するものではなく、進行性の老衰・病気・障害で死に至る場合にだけ発生する。

引用 wikipedia 

何だかわかりにくい説明ですね。定義されていないモノを説明する事が1番難しいのかも知れません。


いわゆるターミナルケア(終末期介護)というものは、「最期までその人らしく穏やかな毎日を過ごしてもらう」為の介護への取り組みの事です。

一般的に人は死ぬ可能性のある様な緊急事態が起こった時には迷わず病院へ駆け込みます。もちろんその様な時は、それが病院で治る見込みがあるか無いかまで考えたりはしません。

 

ターミナルケアとは基本的に治る見込みの無い様(末期の癌や老衰等)な病気や症状に対して行われる緩和ケア指します。大前提は胃瘻等の延命行為をしないという事です(厳密に言うと延命行為をしたとしてもターミナルは訪れますが...)。

言葉で言うと酷く単純ですが、治る見込みが無いのであれば病院に行く必要はありません(実際はそんな単純な話ではありません。治る見込みが無いという事実を本人も家族も受け入れなければなりませんし、治る部分に関してはもちろん病院へかかる事もありますので)。


家(介護施設)で対処療法を行いつつ、普段通りに生活してもらうのです。極論を言うと、ターミナルケアに心臓マッサージという選択肢はありません。心臓マッサージは延命行為です。

もし心臓マッサージによって心臓が動き始めた場合はそのまま救急車で病院へ行く事になります。病院では人工呼吸器等の延命処置が行われる事になります。治る見込みの無い方を延命する行為を良しとするのか、悪とするのか。それを決めるのは本人か家族以外にはいません。


どうでしょうか。単純に死にかけたら病院へ行く対応よりも複雑で神経をすり減らす事情が分かるでしょうか。

このターミナルケアは昔に比べスタンダード的なケアへとなりつつあります。ただ見送る側の家族や職員達の負担は大きくなるばかりです。それを軽減させる為には、各専門職がタッグを組んで、個人で精神的負担を抱えない様にする事が求められます。

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